迫力満点「芸術は爆発だ」 蔡國強氏が芸術祭前夜祭で火薬絵画披露
「芸術は爆発だ」――。第6回大地の芸術祭開幕前日の25日、越後妻有現代美術館キナーレで中国の芸術家・蔡國強氏による火薬絵画「島」のドローイング制作が披露された。火薬ドローイングは同氏の代表的な製作手法で、火薬を爆発させて和紙などに画像を定着させ描くもの。北京五輪の開・閉会式で視覚特効芸術監督として花火を担当し注目された同氏の長年の経験と実績の中で実施された。
蔡氏は大地の芸術祭の注目大型作品「蓬莱山」の個展を同キナーレで開催しており、火薬絵画も同作品を表す爆発絵画としてみごと完成し、高さ2・5m、幅16mの大型絵画として同美術館入口部の壁に設置された。同絵画には島を囲む空と海に下条小3年生25人と橘小3年生9人が前日24日のワークショップで描き切り抜いた魚や人魚、蟹や飛行機などが配置されており、みごと一体化している。
迫力満点の火薬爆発は前夜祭に参集した関係者や報道陣ら約300人の前で披露された。入念に準備が進められ、点火から僅か数秒の間に轟音と共に赤い炎と白い煙が上がり、黒色火薬と色の付いた火薬の微妙な配合で痕跡が生まれ、絶妙な絵画が完成していた。
(写真:完成した火薬絵画)
《本紙7月30日号2面記事より抜粋》