里山の秋夜に優しい灯り 伊沢和紙ほたるin犬伏宿
市内犬伏の伊沢和紙工房欅で10日夜、松代伊沢郷に伝わる和紙を使った灯りの祭典「伊沢和紙ほたるin犬伏宿」が開かれた。
伊沢和紙は昭和30年代に一度途絶えたが、地元有志の会「けやきの会」などの尽力で平成15年に工房欅が開館、職人の山本貢弘さんが常駐し、昔ながらの製法で製作活動を行っている。今夏の第6回大地の芸術祭では同和紙を使った作品「こい伏さま」が制作展示され、話題を呼んだ。
「伊沢和紙ほたる—」は、同和紙を使った灯籠や照明作品を公募し、その発表の場として平成15年から毎年秋に行われているもの。今年は子どもの部に19点、大人の部に80点の応募があった。
当日は、応募作品が工房に向かう集落の坂道脇に点灯展示され、訪れた人は作品の個性豊かな形や和紙がつくる優しい灯りを楽しんでいた。また、工房脇ではステージや飲食屋台が設けられ、松代在住の音楽家・ボイコストヤーノフさんがブルガリア音楽などを披露し、イベントを盛り上げた。
(写真:集落の坂道に展示された応募作品)
《本紙10月15日号1面より抜粋編集》