世界中が平和を信じる心を持って 第61回原水禁市民大会
原水爆禁止十日町市民大会が6日、越後妻有交流館キナーレの「平和の火」前で挙行された。
広島市の平和記念式典に合わせて毎年行われているもので、61回目を迎えた今年は約200人が参集した。
富井清孝原水爆禁止十日町市協議会長が挨拶を行い、この中で「10年前の原稿を読み返してみたが、『核廃絶がなされた時に消されるはずの平和の火がまだ灯っている』と述べている。あれから10年経っても、同じことを言わなければならない」と、核兵器維持や拡散に強い懸念を示した。
関口市長は挨拶の中で、他の自治体と連携して核廃絶を進めると誓った。昨年広島市に平和使節団として派遣された高野直哉(水沢中卒・高校1年)渡辺香(吉田中3年)生越雅(下条中同)さんの3人が感想文を朗読した。
この中で渡辺さんは「花は色がいい、人は心が大事」という女性被爆者の言葉を紹介しながら、「この言葉には一瞬にして広島からなくなった平和の色と、もしも世界中の人が平和を信じる心を持っていたならと言うメッセージが込められていると思います」と述べ、多くの人に広島での体験を伝えていく覚悟を示した。
会場では原爆投下の午前8時15分に、アンジェラスの鐘の点鐘と共に1分間の黙祷を捧げ、平和への思いを新たにしていた。
(写真:黙祷を捧げる市民大会の参列者)
《本紙8月13日号1面記事より》